全館空調のダクトにカビが生えた!(戸建て)

エアコン全館空調にカビが・・・

東京都世田谷区にお住まいのお客様から『全館空調の吹き出し口が子供のベッドのところにあって、中を見たら真っ黒になってたんです。機械もダクトも掃除したことがないのでお願いします。』とのお問い合わせをいただきました。

築10年の一戸建てです。

 

※少し専門的な長文のブログになります。

 

まずは状況を確認です。

 

ナショナルの熱交換ユニットとマルチエアコンが一体になっているエアコン全館空調タイプです。

 

お客様がお問い合わせいただくきっかけとなったお子様のお部屋のダクト。

確かに真っ黒になっています。

 

10年間掃除してなかったらこんなことになってたんです。まさか全館空調のダクトの中にカビが生えたなんて思わなかったです。子どもが寝てる場所に出てる空気だから心配になって連絡しました。

ということでした。

 

毎日寝ているときにカビを吸っていることになります。

喘息やアトピーなどカビが原因の病気もありますので、お客様が心配されるのはごもっともです。

 

給排気口

外の給排気口を見てみると

 

        排気口                 給気口      

 

排気口、給気口ともにホコリだらけです。

特に給気口は網が目詰まりしていて、もう少しで給気しなくなるところです。

 

全館空調は24時間換気しているので、常に給気口から機械の力で空気を取り入れます。

自然と入ってくる給気よりも数力が強いんですね。

力が強い分、ホコリもたくさん入るので給気口が目詰まりしてしまいます。

 

排気口は部屋の中から出てくる空気のはずなのによごれてるということは、排気するダクトの中、全館空調本体にホコリがたまっていると思います。

 

 

熱交換器の掃除

 

熱交換器の掃除を開始します。

前面カバーを外してエレメントを取り出します。

 

 

外していくとファンが見えてきました。

このファンで給排気をしています。

ファンを見てみるとホコリが付いています。

フィルターだけを掃除しても機械内部にホコリが入ってしまうんですね。

 

 

熱交換器のフィンが黒く目詰まりしています。

このホコリがカビの原因の一つとなっています。

熱交換ユニットを分解しました。

これでやっとダクトが見えてきます。

 

ダクト内を見てみると、茶色くなっています。

元は白かったはずのダクトがホコリで汚れてしまってるんですね。

 

このダクトが各部屋へ空気を送っているので、部屋の天井からホコリやカビが降ってくることになってしまします。

 

ナショナル製マルチエアコンの洗浄

※動画は音が出ます、音量にお気を付けください。

 

ナショナルマルチエアコンのフィンを洗浄します。

 

これがエアコンから出てきた汚れです!

これだけ汚れてしまっていてはカビも生えてしまっています。

 

24時間換気システムの場合には温度調節はなく、入ってきた空気と出ていく空気を熱交換させて出来るだけ夏は暑い空気を、冬は冷たい空気を入れないようになっています。

(夏の場合は部屋の中をエアコンで冷やしているので、入ってくる暑い空気と出ていく冷たい空気を熱交換させて、入ってくる空気の温度を下げてから入れる)

 

しかし、全館空調には温度や湿度調整が付いていて、エアコンが内臓されています。

すでに一般的になっていますが、エアコン内部はカビの胞子を含んだホコリがたまって、エアコン内に残ってしまう水分でカビが繁殖します。

 

全館空調内にエアコン機能が付いていることを知らずに掃除しないでいると、いつの間にかカビが繁殖してしまいますね。

 

新築時にハウスメーカーさんから話を聞いていたり、説明書を見たりすれば気付くのかもしれませんが・・・

普段普通に使えていると忘れてしまいますよね。

 

熱交換ユニットを作っているメーカーも機械のメンテナンスはしますが、ダクトの清掃は出来ません。

カビやホコリがダクトにまで入ってしまうとメーカーでも対処できないんです。

 

換気口を掃除

天井に付いている換気口(レジスター)を外して見ると、こちらも黒く汚れています。

送られてくる空気にホコリ、カビが含まれているので換気口にもカビが生えています。

換気口も掃除しておさめます。

 

エアコンで換気

次に2階の熱交換ユニットを掃除していきます。

1階か天井裏に入っていましたが、2階は床下にありました。

 

 

分解していくとファンが出てきます。

2階のファンもホコリで汚れてしまっています。

 

 

熱交換器のフィンですね。

ここを掃除(エアコン洗浄と同じ)しないとカビの原因となります。

エアコンで換気しているようなイメージですね。

熱交換ユニットの分解が出来ましたので、ダクト清掃していきます。

 

※動画は音が出ます、音量にお気を付けください。

 

弊社オリジナルのair-otter duct cleaning systemでダクト内部を拭き取ります。

拭き取ることで除カビ剤を塗り、カビを死滅させます。

 

戸建ての24時間換気システムや全館空調では「消音ダクト」(もしくはグラスダクト)と呼ばれる柔らかいダクトが使われています。

グラスウールで出来ていて、内側に不織布や樹脂フィルムが入っています。

 

ダクトの取り回しがしやすく壁の中を通せるので、施工がしやすいというメリットがあります。

 

ただし、今回のように内側が不織布で出来ていると、ホコリやカビが入り込みやすくなってしまってしまい清掃が困難というデメリットがあります。

 

 

全館空調の掃除

 

ついに3階です。

ご依頼のきっかけとなったお子様のお部屋があるのが3階です。

 

カバーを開けてエレメントを取り出します。

 

エレメントを見てみるとかなり汚れています。

メーカーはフィルターを掃除、交換していればエレメントを掃除、交換する必要はないといいますが、実際にはフィルターで取り切れなかった汚れが本体、エレメントに入ってしまうんですね。

 

 

ファンが見えてきました。

 

3階のファンが一番汚れているように見えます。

ホコリが入ってきやすい環境になってしまっていて、お子様のお部屋のダクトも汚れてしまったんですね。

 

分解が完了しましたので、全館空調の掃除をしていきます。

 

必要換気量が足りない

ベントキャップ(給排気口の蓋)が詰まっていた給気ダクトを清掃します。

 

 

中を見てみるとホコリどころか土がついているようにも見えます。

これが機械内部やダクトを通って空気と一緒に部屋に入ってきてるんです。

 

掃除するとキレイになりました。

内側の不織布に色は付いてしまっていますが、汚れはなくなりました。

 

給気口が詰まってしまっていると必要換気量が取れなくなってしまいます。

排気する量と同じだけ給気が必要なんですね。

 

全館空調のダクト掃除

 

次に問題のカビが生えている空調ダクトを掃除していきます。

除カビ剤を使ってカビを除去します。

 

こちらも色は残ってしまっていますがキレイになりました。

 

拭き取り用のバフの色をみるとわかりますが、バフが真っ黒になっています。

それだけダクトの中が汚れていたんです。

 

排気ダクトも掃除します。

 

 

こちらもキレイになりました。

 

・冷暖房付き24時間換気システム(全館空調)3台

・換気ダクト28本

 

全館空調のメンテナンス

メーカーでは全館空調のメンテナンスをしていただけますが作動の確認だけということが多いようで、機械内部の掃除は別途費用がかかります。

しかも、ダクトの中は掃除出来ません。(フィルターがあるからダクトにホコリは入らないので掃除しなくて大丈夫というメーカーもあります)

 

このブログをお読みいただいた方はわかる通りフィルターがあってもダクトは汚れます。

ダクト内にカビが生えてしまうなど、健康被害に繋がるような事態が起きているんです。

 

しっかりと掃除して、アレルゲンからご家族を守りましょう!

 

全館空調メリット

全館空調もデメリットばかりでなくメリットもあります。

  • 家の中が常に快適な温度で過ごせる
  • 各部屋にエアコンうぃ設置しなくて良いので、家の周りが室外機だらけにならなくて済む
  • 各エアコンの掃除がなく、全館空調のみでいい。
  • 窓や給気口を開けなくても結露しづらい

 

逆にデメリットは

  • 初期費用が高い
  • 常に動いているので、うるさいと感じる方もいる
  • 故障すると家全体の温度調節が出来なくなる
  • メンテナンス費用が高額

など良い点と悪い点があります。

 

異常を踏まえて家を建てるときに全館空調を入れるかを検討されると良いと思います。

 

全国でも全館空調のダクト清掃業者はあまりいません。

お悩みの方は弊社へご相談ください!